Last Updated: February 25, 2016
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· modocache

RubyMotionのエコシステムをより良くするには

RubyMotionは安定していて、しかもXcodeを完全に捨てられるので画期的だと思います。けれど、一緒に働いているエンジニアが言っていたことの受け売りですが、ドキュメンテーションが揃わない限りはObjective-C/iOS SDKを熟知している人たちのおもちゃに過ぎません。BubbleWrapはそこらへんをある程度隠してくれるけど、BubbleWrapのようなものを書くのにはiOS SDKの知識は不可欠です。例えば、App.run_afterですが、NSTimerのような小難しいクラスのことをわかっていないと書けません

RubyMotionに触発されて、JRubyでAndroidアプリを作るためにrubotoを使ってみましたが、RubotoのチュートリアルはあってもAndroidのチュートリアルはないので、結局はJava前提のAndroid用のチュートリアルやドキュメンテーションを使わないといけないんです。それじゃ、最初からJava/Androidを勉強したほうがいいじゃんかってなってしまいます。

今RubyMotionのエコシステムをよりよくするのには、まずAppleのObjective-C用のドキュメンテーションを何らかのparserでRubyMotionのsyntaxに翻訳して、公表することだと思います。そして「RubyMotion入門」ならぬ、「iOSアプリ開発入門(ちなみにRubyMotionを使わせてもらうけどいい?)」的なものを公表すること。要は、「iOSアプリを初めて作ってみたい」という人たちに、Objective-C以外の選択肢を提供するのです。

Appleのドキュメントは、HTMLとしてネットにもあるし、.docsetというバンドルとしてダウンロードされてXcodeに使われています。中のディレクトリ構成は複雑ですが、基本全部HTMLのようです。例えば、UIButtonは「com.apple.adc.documentation.AppleiOS6.0.iOSLibrary.docset/Contents/Resources/Documents/documentation/UIKit/Reference/UIButton_Class/UIButton/UIButton.html」に住んでいます。これをXcodeを使わなくても読みやすくして、RubyMotionのsyntaxに合わせることが第一歩なんじゃないでしょうか。